ライフプランのたてかた③

前回は、キャッシュフロー表を作ることで、今の家計の状態がどうなのか、今のままだと将来どうなるのかを可視化しました。

今回は、いよいよどう改善していくかを考えます。

前回作ったキャッシュフロー表で、年間収支や計画の最終年における貯蓄残高が赤字（マイナス）になっていませんか？

年間収支が赤字だと、どんどん貯蓄を食いつぶすことになり将来的に家計状況が逼迫してきますし、計画最終年における貯蓄残高が赤字ということは今の計画ではお金が足りないということです。

こういった状況を改善するためには、収入を増やすか支出を減らすしかありません（もちろん両方もやっても構いません）。

支出を減らす方法としては、ローンの見直し、保険の見直し、生活費の削減、ライフイベントの見直し（車の買い替えサイクルを長くするなど）、余暇生活費の削減などがあります。

このうち、ぜひやってみてほしいのが生活費の中の固定費の見直しです。（FP的にはローンの見直しや保険の見直しを勧めたいところですが、いろいろな数字が出てきてややこしく、見直すのは一苦労だと思います。少しだけ一般論を言うと、ローンは繰り上げ返済を行うことで将来払うはずだった金利を払わなくてよくなりますし、日本の公的保険は手厚いですから、多くの場合は民間保険に加入しなくてもカバーできるはずです。もっとも、ローンの金利以上に資金を運用できるので借りたほうがお得だという方もいらっしゃいますし、自分に何かあった時のために家族が困らないように生命保険をかけておきたいという方もいらっしゃるので、個々の状況によって異なります。気になる方は専門家に相談してみてください。）

話を戻すと、固定費の削減は、代表的なものとして、通信費、光熱費が挙げられます。まず、一番よく使うであろうスマホです。最近は、格安SIMや大手でも割安なプランがあります。通話を多くするとか通信量が多いとか人によってさまざまだと思いますので、自分に合ったプランを探してみてください。個人的には、日本通信SIMやmineo、楽天モバイルあたりは優れたプランがあると思います。また、自宅にインターネット回線を引いている方が多いと思います。こちらも、速度や契約内容、料金などを洗い出したうえで一度検討してみることをお勧めします。違約金などの都合ですぐには見直せない方も多いと思いますが、解約月を覚えておいたり、スムーズに乗り換えられるよう各社のプランを検討しておくことは今から準備できることです。

また、光熱費は電力自由化やガス自由化によって様々な企業が参入していますから、見直しによって地域によっては今より安くなる方もいらっしゃると思います。ただ、電気の見直しの場合、スマートメーターへの交換（無償）が必要だったり、解約金や最低契約期間があったり、市場連動型料金プランだと電気代が高騰する場合があるなど、注意しなければならないこともあります。こういったことに気を付けながら、検討してみてください。電気やガスの見積もりは以下のサイトからできます。電気・ガス見直しサイト「エネチェンジ」 電力会社・ガス会社を比較！ (enechange.jp)

そのほかに、車の維持費も負担になっているはずです。車はガソリン代や税金、車検代など維持するだけでかなりの金額がかかります。公共交通機関で代替できる方などは車が本当に必要か考えてみてください。それでも車がないと生活できないという方も多いと思います。しかし、その場合でも自動車保険の見直しは考えてみてください。高すぎる保険に入っていたとか過剰な保険に入っているということもあると思います。さらに、住居費も削減できるかもしれません。先ほど述べたローンの繰り上げ返済もその一環ですが、賃貸であれば家賃相場を調べて大家さんと家賃交渉してみるとか、持ち家であればローンの繰り上げ返済のほかに、より金利の低いローンへの借り換えなども検討できます。

細かいところでいうと、クレジットカードの年会費やサブスクリプションなどの定額サービスも見直す価値があります。クレジットカードの場合、年会費以上の価値を毎年得られるなら継続してもよいですが、年会費無料のカードでも十分な場合もあります。ご自分の利用状況に合わせて考えてみてください。また、知らぬ間にそのままになっている定額サービスはありませんか？使おうと思っていたけど、結局今まで使えていないものは思い切って解約してしまうのも一つの手だと思います。ぜひ検討なさってください。

最後に、支出削減は無理のない範囲で行ってください。お金を貯めたいからといって生活の水準を落としすぎてしまうと、今が苦しくなってしまいますし、続かないでしょう。自分やご家族が許容できる範囲を探りながら、支出の見直しを行ってみてください。

次回は、家計の改善方法のもう1つ、収入をいかに増やすかについて考えていきたいと思います。

また、具体的なスマホのプランの選び方やインターネット回線の選び方、電力会社の選び方やクレジットカードの選び方は、後日取り上げたいと思っています。

ぽにっちぇ

支出を無理のない範囲で見直してみよう！

おーくら

2級FP、AFP、行政書士有資格者

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