新NISAの対象ファンドが発表されました
今回は、ライフプランニングのたてかたの続きを書こうと思っていたのですが、昨日、投資信託協会から新NISA成長投資枠の対象ファンドが発表されたので、こちらを書くことにしました。
今回の発表は第1弾となっているので、今後も追加がありそうですが、毎月分配型*1(毎月配当が出るもの)が除外されていたり、レバレッジ型商品*2(通常の値動きの数倍動くもの)が入っていないので、やはり長期で安定的に運用していくという考えで選ばれているのではないでしょうか。NISA成長投資枠の対象商品 – 投資信託協会 (toushin.or.jp)
*1 毎月分配型は配当を出すために運用元本を崩すことがあります。これをタコが自らの足を食べることになぞらえてタコ足配当ともいいます。タコ足配当を続けるとファンドからどんどんお金が流出しますから、財務状況が悪化し、基準価格(株価のようなもの)が下落します(ちなみに、基準価格は純資産額÷受益権口数で求められますから、お金の流出=純資産額の減少なので、計算式からも基準価格の低下を説明できます)。基準価格が下がれば、その投資信託を売っても、買ったときより値段が安いわけですから、結果的に損してしまうということです(すべての毎月分配型投資信託がそうだというわけではありません)。
*2 レバレッジ型商品とは、簡単に言えば、対象となる株価指数の何倍の値動きになるように設計されたものです。例えば、日経平均の上昇に対して2倍の値動きがある商品があります。上昇しているときは2倍儲かるので良いように見えますが、下落しているときは下落幅よりも大きく損失を被ることになります。もちろん、レバレッジは使いこなせれば大きな武器になるのですが、時に思いもよらない巨額の損失になることもあるので取り扱いには注意が必要です(レバレッジ型商品を批判するものではありません)。
さて、それではどの商品を選べばいいのか、気になる方が多いのではないでしょうか。
いろいろな見方がありますし、個人の価値観によって変わりますから、あくまで一つの見方ですが、万人におすすめできるのはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)ではないでしょうか。eMAXIS Slimシリーズは他社の信託報酬率より下げることを基本理念oshirase_230413.pdf (emaxis.jp)としていますから、運用コストは常に最安であることが多いですし、全世界の株式に分散できるので、資本主義が崩壊したり、世界の経済が成長しなくなるような事態が起きない限り、基準価格の伸びが期待できます。さらに、株式はインフレに強いと言われていますから、その点でも有力な候補になるのではないでしょうか。
また、株式だけだとバランスが悪いという方には、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)はいかがでしょうか。日本株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内不動産、先進国不動産に均等に投資するものです。個人的には日本の比率が高くなってしまうので分散という意味では偏りがあるように感じますが、様々な投資商品に投資できるところは魅力的です。
次点として、SBI・Vシリーズも候補として挙げられます。歴史は浅いですが、運用コストが安く、アメリカに投資する商品でもS&P500だけでなく、アメリカ市場に上場する4000社に投資できる商品があったり、配当を増額してきた銘柄に投資する商品もあります。(・V・)/ 超低コストインデックスファンド SBI・V・S&P500|SBI証券 (sbisec.co.jp)
以上、あくまで個人的見解ですが、新NISAにおける有力な候補となりそうな商品を紹介してみました。
繰り返しますが、あくまで個人的見解です。投資を推奨するものではありません。くれぐれも投資は自己責任で。
個人的には、信託報酬が低いeMAXIS SlimシリーズやSBI・Vシリーズが入っていたので一安心しました。やはり長期運用において最大のネックはコストですからね。